ファイル操作

Linux の基本的な操作として、ディレクトリ、ファイルを操る方法について学びます。

  • ファイル名は「-」「_」「.」と英数字のみを使う。
  • Linux でディレクトリの頂点を「/(ルート)」と呼びます。
  • ユーザ専用の作業ディレクトリを「ホームディレクトリ」と呼びます。

※ ホームディレクトリは、通常 /home/ の下にユーザ名と同名のディレクトリとなります。

パスとは

ファイル操作を理解する上で、「カレントディレクトリ」というものが非常に重要になります。 ユーザがディレクトリの中に入って、ディレクトリを移動しながら作業をします。 このユーザがいるディレクトリをカレントディレクトリといいます。

相対パス
カレントディレクトリから表現する方法
httpd/conf/httpd.conf ※ カレントが /etc の場合
絶対パス
ルートディレクトリから表現する方法
/etc/httpd/conf/httpd.conf

特殊なディレクトリ表記

./
カレントディレクトリを表わす
../
1つ上のディレクトリを表す
~(チルダ)
絶対パスでホームディレクトリを表す
~naoki/ で naoki のホームディレクトリを表す
~/ は現在のユーザのホームディレクトリを表す

基本的なコマンド

■ カレントディレクトリを絶対パスで表示
pwd
print working directory の略
■ ファイルのリストを取得
ls [パス]
パスを引数とする。省略するとカレントディレクトリを表示
■ ディレクトリの移動
cd [ディレクトリ]
cd [ディレクトリ] を省略すると、ホームディレクトリに移動
cd - 前にいたディレクトリに戻る。
■ ファイルのコピー
cp [コピー元] [コピー先]
cp resolv.conf resolv.conf_bkup
cp resolv.conf ~/ ※コピー先のファイル名を省略すると同名になる
cp /etc/resolv.conf . ※現在のディレクトリに同名でコピー
■ ファイルの参照
cat [ファイル名]
less [ファイル名]
cat 小さいファイル用で、less は 大きいファイル用。
less は [↑][↓] キーでスクロールが可能。
■ 移動(リネーム)
mv [移動元ファイル名] [移動先ファイル名]
ファイル名の変更にも使用。
■ 削除
rm [ファイル名]
■ 画面クリア
clear
コンソールの画面をクリアする。[ctrl] + [l] と同じ。

ルートディレクトリ以下の主なディレクトリ

ルートディレクトリ以下には、下記のようなディレクトリが用意されています。
ディレクトリ 名役割
/bin通常のコマンドなどのバイナリファイルが置かれる
/dev特殊デバイスファイルが置かれる
/home一般ユーザのホームディレクトリが置かれる
/libライブラリが置かれる
/rootroot のホームディレクトリが置かれる
/tmp一時的に作成されるファイルが置かれる
/varログファイルなど、頻繁に変更されるファイルが置かれる
/boot起動時に必要なファイル(カーネルのブートイメージなど)が置かれる
/etc各種プログラムの設定ファイルなどが置かれる
/media一時的なマウントポイントなどが置かれる
/proc動作中のシステムの情報などが置かれる
メモリ上に存在する仮想的なディレクトリ
/sbin管理者用のコマンドが置かれる
/usrアプリケーションなどのファイルが置かれる

ディレクトリ操作コマンド

■ ディレクトリの作成
mkdir [作成するディレクトリ名]
mkdir /home/naoki/test ※ test フォルダを作成
■ ディレクトリの削除
rm -r [削除するディレクトリ名]
-r (リカーシブル=再帰的)指定したディレクトリ以下全て削除。
rm -rf 削除してもよいか問われずに強制的に削除。
■ ディレクトリの移動
mv [ディレクトリ1] [ディレクトリ2]
ディレクトリ1 を ディレクトリ2 に移動します。 ディレクトリ2 が移動先に既に存在している場合は、同名のディレクトリ以下に全て移動されます。